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反対咬合とは


このように上と下の歯のかみ合わせが逆になってしまうことを『反対咬合』と呼びます。いわゆる『受け口』の状態です

反対咬合になるタイミング

反対咬合になるタイミングは2回あります。
①乳歯列のとき
②永久歯が生えてきたとき

反対咬合に気づくタイミング

①生後半年ほどで下の前歯2本が生えてきて、そこから上の前歯が2本、さらに2本ずつ前歯が追加で生えてきて、その後は徐々に奥歯も生えそろっていきます。前歯のかみ合わせがおかしいなと最初に気づかれるタイミングとしては2歳くらいかもしれません。

②永久歯が生えてきたタイミングで上下が逆になることもあり、6〜7歳のころです。こちらは永久歯なので生えてきたタイミングで気づきやすいです。

お子さんの反対咬合の原因は?

遺伝的な要因で、成長の過程で『下顎前突』(下顎が上顎よりも前に出ている状態)傾向になっていく方もいらっしゃいます。下顎の成長は男女差はありますが小学5年生〜高校生の身長が伸びるタイミングと相関しており、この時期に顕著になっていきます。しかし幼少期はこういった特徴はあまりでません。

乳歯が生えてくるタイミングでちょっとした癖などで逆になってしまうことや、永久歯が生えてくるタイミングで逆になってしまったり、これは遺伝というよりは誰にでも起こりうるアクシデントのような感じで起こることも多いです。

反対咬合はそのままでも問題ない?

前歯のかみ合わせが逆になってしまい、そのままにしておくと上顎の成長が抑制されてしまいます。上顎が成長しないと上唇あたりの張りが少なく元気のないお顔になってしまいます。また顎が小さいことで永久歯が生えるスペースが確保できず歯が重なりガタガタになってしまいます。上顎の成長は小学3年生頃がピークなので放置せずに治療が望ましいです。

反対咬合の治療方法

一般的に治療には『マウスピース』や『床装置』『リンガルアーチ』などを使用します。状況に応じて使い分けをします。

反対咬合の治療に使用するマウスピースの種類について解説します

①ムーシールド
JM Ortho社製の矯正装置です。3歳から使用可能で、素材は硬めで壊れにくいです。最近はポリウレタン製の柔らかい製品もあります。

②マイオブレース i-3

オーストラリアで開発され日本ではオーティカインターナショナルが販売している矯正装置のマイオブレース。たくさん種類がありますが、反対咬合には『i-3』というタイプを使用します。

③プレオルソ タイプⅢ

マイオブレースを長年使われていた日本の先生がその欠点を補い開発されたのがプレオルソです。ポリウレタン製なので噛んで遊んだりしなければ壊れにくい素材です。大きく分けて3タイプありますが、反対咬合にはタイプⅢを使用します。

それぞれ特徴が違いますがどれも結果が出ますのでクリニックの先生の診断の元、適切に使用することで効果は出ると思います。基本的に日中1時間と就寝中に使用していただきます。マウスピースでの治療はきちんと着用すれば効果は出やすいので反対咬合で悩まれている方の参考になれば幸いです。ここで1つ大切なのは、こちらの装置を「買えばOK」という考えはよくないということです。装置は治療に使用する補助的なただの道具です。最も大切なのは親御さま、お子さま共に「しっかり治す」という気持ちを持って治療に取り組んでいただくことです。担当の先生の元で定期的にチェックを受けながら治療に取り組んでいただければと思います。

まとめ

今回ご紹介した上記の3つ以外にも様々な装置があり、床装置やリンガルアーチなどの装置を使用することもあります。信頼できる先生の元、適切な治療を受けていただければと思います。
お子さまの歯並びに関して知っていただきたい情報はインスタグラムでも投稿しておりますのでよろしければそちらもご覧ください。

監修者情報


歯科医師(院長) 中田 佑

2011年 愛知学院大学歯学部卒業
2023年 TASK歯科・矯正歯科開業
人生100年時代において、生涯に渡りしっかりと自分の歯で噛んで食事をしていただけるように、適切なアドバイスやサポートをさせていただいています。研鑽を積み、培ってきた知識と治療技術を活かし皆様に貢献していきたいと思っております。

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